息抜き (2020/3/6投稿)

さいたま市内の小学校は3月2日から2週間、新型コロナウィルス対応で休校になっています。
この休校処置に伴う様々な困難や、緊急対応策が毎日報道されています。

てらこや新都心でも、子どもラボでは平日の毎日午前10時から子どもたちの受け入れ態勢をとっています。
2〜3日おきに簡単なランチも無償で提供しています。

先日、あるお母さんが「私は専業主婦だから、お昼ぐらいは作らないと・・・・」とおっしゃっていました。

でも、私たちの考えは違います。

お母さんたちも新型コロナウィルスについては家族の健康に心を砕き、マスクや消毒液などの調達に奔走し、日用品の在庫を確かめ・・・・、日々大変な思いをしていることに変わりがありません。

そんなお母さんたちが心身ともに健康であってこそ、家族の安全が守られると思います。

お子さまがてらこやで時間を過ごしている間に、ホッと一息入れて、のんびりランチタイムを過ごし、それでまた少しだけ元気を取り戻すことも大切だと思います。

ちょっと一息いれる時間を持つためでも、子どもラボを利用していただきたいと思います。

そんなことを考えながら、今日は子どもたちと一緒にランチタイムに焼きそばを作ります。

てらこや新都心の戦い方 (2020/3/21投稿)

新型コロナウィルスは世界中に広がり、各国が対応に追われています。
それを「戦争だ」と表現する首脳も出てきています。

そんな中で、吹けば飛ぶようなてらこや新都心も、その居場所としての活動を続けるための戦いを続けています。

私たちは、利用する人たちがいる限りは、平日は日中のほぼ全てを費やして居場所を提供し、よく触れるところを消毒する。

利用する方は自分の体調に気を配り、利用前の手指の消毒、咳エチケットを心がけることを通じて、他の人にも配慮する・・・・

お互いにやるべきことをきちんとやっているという信頼関係で、この小さな「居場所」は維持されています。

それだけで新型コロナウィルスの感染が防止できるとは限らないかもしれません。

でも、そんな信頼関係で成り立っている「癒しの場」が、あってもいいと、私は思っています。

想像力=創造力 (2020/8/21投稿)

創造力はAI時代に求められる大切な力ですが、それを支えるのは「想像力」。

子どもたちがもともと持っている力です。

学校の授業で育てるのはなかなか難しい力です。

ご家庭を含む周囲の暖かい目と優しい言葉がこの力を育てます。

また、この力は子どもたちの周囲に笑顔を広げ、暖かい気持ちにさせてくれる力です。

時間に追われる育児の中ではなかなか育てるのが難しいどころか、帰ってその芽を摘んでしまうこともあります。

他の子どもと比べることが難しい力ですから、気づきにくい力でもあります。

暖かい目で見守りながら、そんな力を育める「場」にしたいと思います。

未来を作る? (2020/8/26投稿)

てらこや新都心の活動を始めた当初は、5年続くことを目標としていました。

それが今年の4月で6年目が過ぎ、その目標をひとまず達成したことになります。

これも私たちの活動を様々な形でサポートしてくださる皆様のおかげと感謝いたしております。

先日のブログにも書いた通り、ここへきて新しい人のつながりが芽生え、新しい活動の広がりが感じられる中で、「せめて10年は続けたい」という思いが強くなってきています。

「てらこや新都心を次世代にどのように伝えていくか?」ということは、運営スタッフの間で何度か話し合われてきた重要なテーマの一つです。

てらこや新都心の状況によってその結論も変化していますが、現在の結論は「その時になればわかる。」というものです。

私もこの活動をずっと続けられるわけではありません。

いずれは身を引くことになるのは、誰もが受け入れなければならない自然な流れです。

今は、その時がきたら、「もし、てらこや新都心が地域で必要とされているのなら、必ず誰かが引き継いでくれるだろう。」という気持ちでいます。

それまでの間に、このてらこや新都心のある地域がより住み良い場所になり、てらこや新都心が必要でなくなっているのであれば、それはそれでいいことだと思います。

確かにてらこや新都心の未来についての「夢」は、持っています。

それは私の中では、キラキラと輝く素敵な夢です。

でも、それは「夢」であり、「未来」ではありません。

てらこや新都心の未来は、「作る」ものではなく、コツコツと積み重ねている日々の先に自然に現れるものだと思っています。

その道を一緒に歩き、その先の「てらこやの未来」を見てみたいという方が現れるのを待ちつつ、日々の活動を続けていきたいと思います。

やりたいことを (2020/9/16投稿)

最近、てらこや新都心の活動を一覧にまとめる機会がありました。

これだけのことを少人数のグループで運営しているのかと自分で驚くとともに、そのために運営メンバーが費やしている時間(=人生)のライフ・ワークバランスのことが話題になりました。

起きている間のほとんどの時間をてらこや新都心のために費やしていることも多い日々であるのも現実です。

そこで共有できたことは、これはライフ・ワークバランスの問題ではないということ。

やりたいからする、楽しいからする・・・・・残りの人生を過ごすには、自分にとって一番有意義な過ごし方だということです。

てらこや新都心の基本的な運営方針に「できることを、できる時に、できるだけ」という言葉があります。

てらこや新都心にいらっしゃる皆様にも、必要に応じてお伝えしている言葉です。

新しく運営チームで共有する言葉は、「やりたいことを、やりたいときに、やりたいだけ」

年齢を重ねて、そのように過ごせる「居場所」ができたことを、ありがたいことだと思います。

「見守ること」と「一緒にいること」 (2020/10/10投稿)

「てらこや新都心」のような「居場所作り」の活動を始めようと、具体的に動き出してからもう6年になりました。

おかげさまで、最近はいろいろな方が自由に出入りすることができる「場」が、ようやく見えてきたような気がします。

その間、この「場」にどう関わっていったらいいのかということについて、私はずっと自問自答し続けてきました。

「てらこや新都心」にいらっしゃる方(大人も子どもも)は、みんなそれぞれの思い、目的を持っています。

その一つ一つをどのように受け止めたらいいのか、特に専門的な知識も技術もない中で、

どのように対応したらいいのか・・・・

不安なところがあったのです。

でも最近見えてきたことがあります。

それは、ただひたすら「見守ること」と「一緒にいること」を続けていけばいいのではないかということ。

もちろん、打ち明けたいこと、相談したいことがある方のお話は、喜んでお伺いする準備はできています。

でも、そうするかどうかは、ここにいらっしゃった方次第です。

ただ私は、毎日「てらこや新都心」の場を開き、誰か必要とする方がいらしゃるのをお待ちする・・・・

最近は、それでいいのだと思っています。

「場」は人を育てる (2020/11/9投稿)

「場」人を育てる

よく聞く言葉です。 主に人材育成の話題の中で使われる言葉です。

でも、この頃感じることは少し違います。

「場」人を育てる

この「が」と「は」の違いをこう考えます。

「が」は、人を育てようとする場合の「場」の大切さとその活用という視点、「は」はそういう意思とは無関係に「人は育つ」というニュアンスです。

てらこや新都心では、新型コロナウィルス禍のなかで、「場」を開き続けることの大切さを考え、その思いも何度かこちらのブログに記してきました。

それは、「居場所」を必要としている方が、ふらりと立ち寄ることができ、自分を見つめる時間を持ち、次の一歩を踏み出すきっかけになる「場」をイメージしています。

もちろんお話を聞いて欲しいと思う人がいれば、その方のお話を伺い、私たちの体験に基づいた考えを参考にお話しすることもあります。
ただ、それはあくまでも例外で、ほんの少しだけ背中を押して差し上げるということです。

基本は、てらこや新都心という癒しの場に必要なだけ身をおき、自分の時間を持つことにより、自分の中に次の一歩を踏み出す気持ちが湧いてくるのを待つ・・・という考え方です。
それは「おとなラボ」という一連の活動に強く現れています。

てらこや新都心では、ちょうど春に向けてチューリップなどの球根を植え付ける時期です。

球根たちはしばらく土の中に眠り、時がくると暖かい春の日差しを感じて、芽吹き、花を咲かせます。

花を咲かせる力は、そのほとんどは球根がもともと持っていた力です。

土の役目は、暖かく包みこみ、芽吹くのに必要な水分を準備することです。

てらこや新都心も、そんな「土」のようにいらっしゃる方を迎い入れ、芽吹くのを暖かく見守る・・・・そんな活動を続けていきたいと思います。

みなさんがそれぞれ芽を出し、花を咲かせる春がくるのを楽しみにしながら。

新型コロナで得るもの、失うもの (2020/12/6投稿)

第8期なかまほいくが無事に終わりました。

主催した私たちは、この「無事」という言葉を言えることに、ほっと安堵の大きなため息をついています。

5月から開催予定だった第7期なかまほいくは、緊急事態宣言が出されるような状況の中、直前でキャンセルいたしました。

9月から企画した第8期もメンバー募集に至るまでの間に、多くの議論と葛藤がありました。

2ヶ月以上に及ぶ開催日全10回の間にも新型コロナウィルス感染者数はじわじわと上昇し、近隣小学校の感染者確認による休校も相次ぐ中、とにかくできるだけの情報収集と感染防止を行いながら、ようやく最終回までたどり着いたというのが実感です。

参加する皆さまも小さなお子さま同伴ということで、参加し続けることへのためらいもあったと思います。

でも、最終回を迎えて聞こえてくるのは、「あっという間だった」、「楽しかった」、「もう終わりかなと思うと、なんだか寂しい」などの暖かい言葉ばかり。

写真ではぼかしを入れてお見せできませんが、皆様の明るい笑顔が、意を決して開催した私たちへの何よりの贈り物です。

こんな時期に小さなお子さま連れのグループを集めることに対する疑問や批判もあることでしょう。

新型コロナは、自粛、感染防止の名の下に多くの人のつながりを破壊しています。

でも、そんな時だからこそ、家でひっそりと過ごしている親子が集まり、親も子どもも他の仲間達と触れ合う、そんな機会で得られることも多いと思います。

それもこれも、運営に協力してくださった皆さまのおかげだと感謝の気持ちでいっぱいです。

手元に残された数多くの笑顔溢れる写真を眺めながら、この2ヶ月を振り返り、そんなことを考える週末です。

風に吹かれて (2021/7/21投稿)

てらこや新都心の活動を続ける私たちには「夢」があります。

それは「夢」ですから、叶うことはないかもしれません。

でも、日々の一歩一歩の歩みの中で、遠くに見える道しるべとして、進む方向を示していてくれます。

その進む道は、まるで山を登るかのようです。

自分のペースを守りながら、足元を確かめながら、息を整えながら、時には坂が急になったり、ゆるくなったり・・・・そんな一歩一歩を続けています。

でも最近、ふっと気が抜けて、そんな坂道を登る感覚がない日が続いています。

はっきりした次の頂が見えるでもなく、坂を登って高みを目指している充実した感覚もなく、ただ毎日、てらこやに集う皆様と楽しく、穏やかな日々を過ごしています。

その日々の楽しさを考えると、無気力ということでもなさそうです。

いったいこの状態はなんなのだろうと考えることがあります。

そうか。

今、私たちは高原を歩いているのですね。

登り続けて来た山道もひと段落して、のんびりと周りを見回して、景色を楽しみ、道端に咲く野の花を愛でる・・・・そんな時期なのかもしれません。

また道が上り坂になるまでのひと時、高原の爽やかな風に吹かれながら、のんびり歩いてみたいと思います。

てらこや夢ほいく )2021/2/17投稿)

私たちには「夢」があります。

その中の一つは子育て中の女性をそのライフステージの変化に合わせて、具体的な活動を通じて応援することです。

子育て中の女性は、子どもの成長につれてそのライフステージも変化して行きます。

例えば、新生児から乳児の頃は、自身のほとんど全ての時間を子育てに費やし、乳児から幼児の頃は成長のちょっとした変化に一喜一憂し、中には保育園に子どもを預けて様々な形で社会復帰し、小学校に入ると思春期への成長に戸惑いつつ、さらに広がる子どもの活動に対応するように塾、習い事を選び、生活費をえる責任をさらに背負いつつ、自分の時間について悩み、中学生になるころから子育てで失われた「自分の時間」を取り戻したいと願う・・・・

人それぞれに事情や悩みはあると思います。

それでも私たちは、てらこや新都心に出入りするお母さんたちとの交流を通じて、その悩みを聞き、分かち合い、何ができるか考えつつ、てらこや新都心の活動を組み立ててきました。

そして、子育て支援を目指す三人組「つむぐは」さんと出会い、協力を得て、新しい形の保育がテーマの活動を始めることにいたしました。

その活動を「夢ほいく」と名付けました。

お母さんたちが保育園にお子さまを預ける時に感じる「ごめんね」を少しでも無くそうと、徹底して子どもが楽しむ、お母さんも楽しむ、そんな保育を目指します。

その活動は、現役、お休み中の二人の保育士の思いと、身の回りの暮らしを丁寧に作り上げるライフスタイルを実践するつむぐはの皆様の思いも色濃く反映されるはずです。

5月からの活動開始に向けて3月から始まる「夢ほいく」お試し会は、参加してくださる皆さんと、運営する私たちのそんな「夢」にチャレンジする第一歩になります。

対象になるのは、今までてらこや新都心とは、あまり深いご縁のなかった皆様です。

「夢ほいく」を通じて、てらこや新都心が子育てが始まった頃の皆さんの「居場所」になることを願っています。

目の前で形になっていく「夢」にワクワクしている私たちです